10連敗のうた(仮)

 

若手の先発 打たれて負けた

打線も もひとつ 打てずに負けた

そんな試合もたまにはあるさ

明日は勝つぞと微笑んだ

 

次の日エースが 打たれて負けた

奮闘むなしく 打てずに負けた

ああ悔しいな 2連敗

明日こそ勝つぞと意気込んだ

 

リードで迎えた終盤戦

ところが守護神 大誤算

サヨナラ負けで 3連敗

祝勝会がヤケ酒だ

 

いけるぞ今日は 先制点

ところがあっさり同点に

逆転負けで 4連敗

明日は移動日 負けは無し

 

先発ピッチャー 粘りの試合

リリーフ粘れず 大炎上

反撃遅く 5連敗

つくり笑顔にカラ元気

 

点が取れなきゃ 勝てません

点を取られりゃ 勝てません

希望はどこだ 6連敗

とうとう借金2桁目

 

1点だけでは 勝てません

9点取られりゃ 勝てません

白星遠く 7連敗

どうかそろそろ勝ってくれ

 

追い上げ追いつき勝ち越した

ところがあっさり返されて

突き放されて 8連敗

出口が見えない闇のなか

 

やったぞ先制3ラン

けれどもすぐさま追いつかれ

力負けして 9連敗

今が試練の時なのか

 

初回に4点取られたら

もはやなすすべありません

非情な現実 10連敗

野球の神は笑わない

 

うれしい先制2ランが

追い上げられて同点に

試合はとうとう延長へ

11連敗 見えてきた

 

・・・

 

そうだ役者はここにいる

4番の一振り 3ラン

追撃かわして 連敗阻止

目指せここから 100連勝

 

 

勇気を胸に突き進め

希望の星をつかみ取れ

勝利の鐘を鳴らすのは

若さみなぎる男たち

 

 

季節の扉

 

優しく降り続いた雨は

君の足あとを消していった

 

雨上がりの空が高く見えるのは

君が少し大きくなったからかな

 

あどけなさの残る横顔も

今では少し逞しく見えるから

 

さあ 扉を開こう

つぎの季節へと歩き出そう

 

いつか夢見た

大人の君に近づけるように

 

 

流れ星にこめた

大切なねがいごと

 

いっぱいの笑顔と少しの涙は

きっと君を大人にしてくれる

 

夏が君にくれた宿題は

思い出のカバンに詰め込んで

 

ほら 新しい日々

大人の気持ちで迎えよう

 

つぎの季節も

素敵な君に出会えるように

 

 

10月4日の雨

 

「ずっと一緒にいようね」と

誓い合った君の姿は

言葉と裏腹に消えていった

 

優しさが君を傷つけたの?

今はもうわからないけれど…

 

10月4日の雨が僕を打つ

10月4日の雨が僕に降り注ぐ

 


「これからもよろしく」と

くすぐったく笑い合った部屋に

二人の面影はもうなくて

 

小さなあやまちの傷跡さえ愛おしい

いつか哀しみが二人の手を引き離したの?

 

10月4日の雨が僕に降る

10月4日の雨が僕を包み込む

 

 

いつか君が思い出の中に僕を見つけたら

きっと笑って手を振ると約束するよ

 

10月4日の雨が僕を打つ

10月4日の雨が僕に降り注ぐ

 

いつかやむ雨と知っていても

今はこの雨に打たれていたい

 

今だけは……

 

 

髪を切った日には

 

前髪を切った日は

太陽が大きくみえて

青空が高くみえて

月がまんまるにみえた

 

後ろ髪を切った日は

夕焼けが真っ赤にみえて

雨粒がキラキラかがやいて

明け方の空がうすむらさき

 

髪を切った日の

心はいつも洗いたて

 

 

赤い河

 

遥か南の町を 渡る一筋の流れ

夕暮れを抱き 炎が煌く水面に

星色の影を落としながら 舟が下ってゆく

 

やがて薄明 河は黄金の月を受け留める

そのひと時を 永遠に感じながら